キャプチャーボードはどう選ぶ?押さえておきたい選択基準

キャプチャーボード選びのポイントを解説。内蔵型vs外付け、解像度・フレームレート、パススルー機能、エンコード方式など、初心者にもわかりやすく選び方のポイントを紹介します。

キャプチャーボードゲーム配信選び方実況

キャプチャーボード選びに正解はありませんが、判断基準を持つと迷いが減ります。

この記事では、選ぶ際に確認したいポイントをまとめています。

キャプチャーボードとは

キャプチャーボードは、ゲーム機やカメラなどの映像・音声信号をPCに取り込むためのデバイスです。主に以下の用途で使用されます。

キャプチャーボードの主な用途

  • ゲーム配信: YouTube Live、Twitch、ニコニコ生放送などでのライブ配信
  • ゲーム実況動画: 録画してYouTubeなどにアップロード
  • ゲームプレイの記録: 自分のプレイを振り返りや上達のために保存
  • ビデオ会議: 一眼カメラやビデオカメラの映像をPCに取り込み

内蔵型 vs 外付け型

キャプチャーボードには大きく分けて「内蔵型(PCIe接続)」と「外付け型(USB接続)」の2種類があります。

比較項目項目内蔵型(PCIe)外付け型(USB)
接続方式マザーボードのPCIeスロットUSBポート
対応PCデスクトップPCのみデスクトップ/ノートPC両方
導入難易度PC内部への取り付けが必要ケーブル接続のみで簡単
安定性高い(帯域が広い)普通(USB帯域に依存)
持ち運び不可可能
価格帯やや高め幅広い選択肢
おすすめ用途4K/60fps録画、本格配信一般的な配信、ノートPC利用

どちらを選ぶべき?

  • 初心者・ノートPC利用者: 外付け型がおすすめ。取り付けが簡単で、持ち運びも可能
  • 4K/60fps録画をしたい方: 内蔵型がおすすめ。PCIe接続の広帯域で安定した録画が可能
  • 複数PCで使い回したい方: 外付け型がおすすめ。USBケーブルを差し替えるだけで移動可能

解像度とフレームレート

キャプチャーボードを選ぶ上で最も重要なスペックが「解像度」と「フレームレート」です。

解像度について

比較項目解像度画素数主な用途
720p(HD)1280×720低スペックPCでの配信
1080p(Full HD)1920×1080一般的なゲーム配信の標準
1440p(WQHD)2560×1440高画質配信
4K(Ultra HD)3840×2160最高画質での録画・配信

フレームレートについて

比較項目フレームレート滑らかさ主な用途
30fpsやや動きがカクつく実況トークメイン、低負荷配信
60fps滑らかな映像アクションゲーム、FPSの配信
120fps非常に滑らか競技FPS、スローモーション編集
240fps超滑らかプロ向け、スーパースローモーション

解像度とフレームレートの関係

高解像度と高フレームレートを両立するには、キャプチャーボードだけでなくPCのスペックも重要です。4K/60fpsで録画するには、高性能なCPU/GPUと十分なストレージ速度が必要になります。

パススルー機能の重要性

パススルー機能とは、キャプチャーボードを経由しながらも、遅延なしでゲーム映像をモニターに表示する機能です。

パススルーの仕組み

ゲーム機 → キャプチャーボード → PC(配信・録画用)
                    ↓
              モニター(遅延なしでゲームプレイ用)

パススルーが必要な理由

キャプチャーボードで映像を取り込む際には、わずかな遅延(数ミリ秒〜数百ミリ秒)が発生します。この遅延はゲームプレイに悪影響を与えるため、パススルー機能でモニターには遅延なしの映像を表示することが重要です。

パススルースペックの比較

比較項目パススルー性能対応ゲーム機価格帯
1080p/60fpsNintendo Switch、旧世代機安価
4K/60fpsPS5、Xbox Series X(通常モード)中価格帯
4K/60fps HDRPS5、Xbox Series X(HDRモード)中〜高価格帯
4K/120fpsPS5、Xbox Series X(120Hzモード)高価格帯
VRR対応PS5、Xbox Series X(VRRモード)最新モデル

VRR(可変リフレッシュレート)とは

VRRは、ゲーム機の出力フレームレートに合わせてモニターのリフレッシュレートを動的に変更する技術です。ティアリング(画面の乱れ)を防ぎ、滑らかな映像を叶えます。PS5やXbox Series XのVRRゲームを配信するなら、VRR対応パススルーのキャプチャーボードがおすすめです。

エンコード方式の違い

キャプチャーボードには「ソフトウェアエンコード」と「ハードウェアエンコード」の2種類があります。

比較項目項目ソフトウェアエンコードハードウェアエンコード
エンコード処理PCのCPU/GPUで行うキャプチャーボード内で行う
PC負荷高い低い
画質高い(設定次第)やや劣る場合あり
遅延少ないやや多い
カスタマイズ性高い(OBSで自由に設定)限定的
おすすめ高スペックPC所有者低スペックPC、ノートPC利用者

どちらを選ぶべき?

  • 高スペックPCをお持ちの方: ソフトウェアエンコードがおすすめ。OBSで細かく設定でき、高画質配信が可能
  • 低スペックPCやノートPCの方: ハードウェアエンコードがおすすめ。PC負荷を抑えて安定した配信が可能
  • OBSを使いたい方: ソフトウェアエンコードがおすすめ。OBSのエンコーダー設定を活用できる

対応ゲーム機と互換性

キャプチャーボードを選ぶ際は、使用するゲーム機との互換性を確認することが重要です。

主要ゲーム機の出力仕様

比較項目ゲーム機最大出力HDCP注意点
PlayStation 54K/120fps HDR対応(解除可)HDCP解除が必要
Xbox Series X4K/120fps HDR対応(解除可)HDCP解除が必要
Nintendo Switch1080p/60fpsなしドック接続時のみTV出力
PlayStation 44K/60fps HDR対応(解除可)HDCP解除が必要
Nintendo Switch Lite--TV出力非対応のためキャプチャー不可

HDCPについて

HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection)は、デジタルコンテンツの不正コピーを防ぐための著作権保護技術です。PS5やPS4、Xbox Series Xなどは初期設定でHDCPが有効になっているため、キャプチャーボードで映像を取り込むにはゲーム機側でHDCPを無効にする必要があります。

HDCP解除方法

PlayStation 5/4の場合:

  1. 設定 → システム → HDMI
  2. 「HDCPを有効にする」をオフに設定

Xbox Series X/Sの場合:

  1. 設定 → 全般 → TV&ディスプレイオプション
  2. 4K設定で「Allow HDR」をオンに設定
  3. キャプチャーボードが自動認識されることを確認

価格帯別おすすめ

予算に応じた選び方の目安をご紹介します。

比較項目価格帯特徴おすすめ用途
〜10,000円1080p/60fps、基本機能のみとりあえず試してみたい方
10,000〜20,000円1080p/60fps、4Kパススルー対応Nintendo Switch配信メイン
20,000〜30,000円4K/30fps録画、HDRパススルーPS5/Xboxでの高画質配信
30,000円〜4K/60fps録画、フル機能プロ志向、4K録画必須

おすすめ製品

ここまで解説してきたポイントを踏まえ、おすすめのキャプチャーボードを厳選してご紹介します。

Elgato HD60 X
5/5

外付けキャプチャーボードで最もおすすめのモデル。4K/60fps HDR VRRパススルー対応で、PS5やXbox Series Xの最新機能をフル活用した配信が可能。録画は4K/30fpsまたは1080p/60fpsに対応し、多くの用途をカバーします。コンパクトなサイズで持ち運びも便利。

メリット

  • 4K/60fps HDR VRRパススルー
  • コンパクトで持ち運び便利
  • OBSとの相性抜群

デメリット

  • 4K/60fps録画は非対応
  • ソフトウェアエンコードでPC負荷あり
AVerMedia Live Gamer MINI GC311
4/5

初めてのキャプチャーボードに最適な入門モデル。1080p/60fpsでの録画・パススルーに対応し、Nintendo Switchでの配信に十分な性能。名刺サイズのコンパクトボディで場所を取らず、USB 2.0接続で幅広いPCに対応します。ハードウェアエンコードで低スペックPCでも安心。

メリット

  • 低価格で入門に最適
  • コンパクトで持ち運び便利
  • ハードウェアエンコードで低負荷

デメリット

  • 4K非対応
  • HDRパススルー非対応
Elgato Game Capture 4K60 Pro MK.2
5/5

4K/60fps録画に対応した内蔵型の最高峰モデル。PCIe x4接続で安定した高帯域データ転送に対応し、コマ落ちのない高品質な4K録画が可能。4K/60fps HDRパススルーにも対応し、配信中も最高画質でゲームをプレイできます。本格的な4K配信を目指す方に最適。

メリット

  • 4K/60fps録画対応
  • PCIe接続で安定動作
  • Flashback Recording機能

デメリット

  • デスクトップPC専用
  • 高価格
  • PCIe x4スロットが必要

必要なPCスペック

キャプチャーボードを使用するには、一定以上のPCスペックが必要です。

比較項目録画解像度CPUメモリGPU
1080p/30fpsIntel Core i5 / Ryzen 5以上8GB以上内蔵GPUでも可
1080p/60fpsIntel Core i5 / Ryzen 5以上16GB以上GTX 1650以上推奨
4K/30fpsIntel Core i7 / Ryzen 7以上16GB以上GTX 1660以上推奨
4K/60fpsIntel Core i7 / Ryzen 7以上32GB以上RTX 3060以上推奨

ストレージについて

録画ファイルは非常に大きくなります。4K/60fpsで1時間録画すると、100GB以上になることも。高速なSSD(NVMe推奨)と十分な空き容量を確保しておきましょう。

配信ソフトとの連携

キャプチャーボードは配信ソフトと組み合わせて使用します。

主要な配信ソフト

比較項目ソフト名価格特徴おすすめ度
OBS Studio無料高機能・カスタマイズ性抜群★★★★★
Streamlabs Desktop無料/有料OBSベースで使いやすいUI★★★★☆
XSplit Broadcaster有料安定性が高い★★★★☆
RECentral(AVerMedia)無料AVerMedia製品専用★★★☆☆
4K Capture Utility(Elgato)無料Elgato製品専用★★★☆☆

初心者におすすめの配信ソフト

初めての配信にはOBS Studioがおすすめです。無料でありながら高機能で、ほとんどのキャプチャーボードに対応。情報も豊富なので、トラブル時も解決しやすいです。

よくある質問

よくある質問

まとめ

キャプチャーボードを選ぶ際に確認しておきたい項目を振り返ります。

  1. 接続方式: ノートPC利用なら外付け、4K/60fps録画なら内蔵型
  2. 解像度・フレームレート: 配信先と用途に合わせて選択
  3. パススルー機能: ゲームプレイの遅延を防ぐために必須
  4. エンコード方式: 高スペックPCならソフトウェア、低スペックならハードウェア
  5. 対応ゲーム機: 使用するゲーム機のHDCPやHDR対応を確認
  6. 予算: 用途に合った価格帯を選択
  7. PCスペック: 録画解像度に見合ったPCスペックを確保

最適なキャプチャーボードを選んで、快適なゲーム配信・実況ライフを始めましょう。